CAMP OUT

自由は最高だ。
自由であることは素晴らしい。

キャンプだってどこかで自由を求めて行くのではないか。そんな自由を売りにしているキャンプ場が西湖にある。

富士五湖の中でも小さな部類にはいる西湖。
良質なキャンプ場も多い中、フリーサイトで人気の西湖自由キャンプ場に行って来た。

連休は混雑すると思って特にキャンプの予定を立てていなかった。

天気予報で連休半ばに荒れた天気になるとわかった。
雨雲の動きが分かるアプリで雲の動きをチェック。
前にふもとっぱらキャンプ場へ行った時、豪雨と強風の中ずぶ濡れで撤収したが、その時と雨雲の動きが殆ど同じだ。
この時雨雲が過ぎると台風一過の様に晴れた。今回も雨の後はカラッと晴れるに違いない。

自分の経験した状況と同じだったとしたら、台風並みの荒れた天気だったはず。恐怖を感じる人もいるだろう。
予定を変更して帰る人がいて空きがあるかもしれない。
でも連休は混んでいるので入場できない可能性もある。

自分の勘を信じて予約のできない西湖自由キャンプ場へ向かった。
ダメだったら周辺にはまだ沢山キャンプ場があるのでその時考えよう。

出発の時は雨が降っていた。高速に乗る頃には止んだ。雲の動きも速い。





中央道に入る頃にはすっかり晴れていた。



富士山も雲ひとつない姿でお出迎え。自由を祝福してくれている様だ。





河口湖インターを降り、スーパーで買い物。いつも利用するのはオギノ。朝8時からやっているのでキャンプ場に行く前に利用しやすい。

ヒロミさんの別荘もある河口湖畔沿いの道を通って西湖へ向かう。
そのまま道沿いに進むと左手に看板が見えた。今回お世話になる西湖自由キャンプ場。

自由の地だ。





管理棟の前で車が待っていたので後ろに付けて待機。
しばらくすると中に入れたので少し入った所で車を停め管理棟へ。

棟に入るなり管理人のおばちゃんが一言、
「クルマは中に入れる前に管理棟に来なきゃ困るよ」
いきなり軽く叱られた。

どこにもそのルールは書いてなかったがおばちゃんの自由なので仕方がない。ここは自由キャンプ場だ。
ルールを聞いてから料金を払う。1人1500円。それ以外は取られない。安い。これでも連休料金だ。オフシーズンは1人1000円。バイク並みの価格。
チェックイン8時、チェックアウト11時。
ゴミは持ち帰りになる。炭は処分できる場所がある。
トイレと洗い場は管理棟後ろにある。

キャンプ場の敷地内はどこでキャンプしても良い。フリーサイト、自由だ。おばちゃんの文句なんてこの自由さからみたら大した事ではないのだ。
キャンプ場内の説明はおじちゃんがしてくれた。キャンプ場両端より先は設営しないようにとのこと。
おじちゃんは優しかった。

管理のおじちゃんとおばちゃんはベテラン刑事コンビのようだ。犯罪者なら簡単に落ちるに違いない。

おばちゃん：いい加減に吐け！コラァ！お前がやったんだろ？
おじちゃん：まあまあ、おい、腹減ってんだろ、カツ丼食うか？
犯人：僕が薪を、薪を割りました・・

的なコンビっぷりだ。

管理棟には薪やビールなども売っている。薪を買って設営場所を探す。





湖畔近くの場所が空いていたのでここに決めた。今日は風が強いので奥の木立ちの方が混んでいる。
湖畔エリアは昨日の雨で帰ったのかもしれない。

設営場所を決めていたら管理人のおじちゃんが来て穏やかに説明してくれた。
湖畔沿いには地面にロープが引いてある。その手前に設営するルールとのこと。それでも湖まで5mもない。
こんなに湖畔近くに設営できるなんて驚きだ。
海岸や大きな湖なら満ち引きがあるので不可能だろう。西湖湖畔ならではである。





早速設営開始。
すっかり晴れていたので設営はかなり暑い。風が強いので汗はそれほどかかずに済んだ。
風は年中強めだと管理棟のおばちゃんが言っていた。なのでワンポールテントの方がいいと言われた。
うちのテントはワンポールの仲間なので大丈夫だろう。

湖畔近くは砂地だけど、ペグの食い込みは良かった。
撤収時にペグを抜いたら先の方は濡れていたので、乾いているのは表面近くだけかもしれない。水分を含んだ砂なのでペグがしっかり刺さる気がする。





湖畔まで下りると富士山が見えないのが唯一残念なポイント、と思ったらてっぺんが僅かに見えていた。
管理棟あたりまで上がればもう少し見える。





時折吹く強い風でタープを張るのに苦労したが1時間半程で設営完了。
タープ張りに手こずっていると、隣の犬を連れたキャンパーさんが手を貸すと言ってくれた。
甘えてはダメだ。なんとか自力でやりきった。





目の前を遮るものは何もない。西湖が広がる絶景でのキャンプ。湖上はカヤックやウィンドサーフィンを楽しんでいる人が少しいるだけ。
モーターボートがいないせいか、とても静か。





設営が一通り済んだので湖畔を見ながらの乾杯。
湖水が打ち寄せるわずかな音がまた心地いい。
レイクサイドホテルのスィートルームでもこんなに湖畔に近くないだろう。
昼間から酒を飲んでも誰も気にしない。飲みたい人は飲む、眠たい人は寝る、ウィンドサーフィンしたい人はする。それぞれ自由にすれば良い。
ここは自由キャンプ場だ。
ちなみにラジコンカーやサッカーは禁止とのこと。

今回初フィールドの2バーナー、プリムス オンジャ。
強風だったのに火は消えることがなかったのは流石だ。
ただし火力が弱まってお湯も沸かせなくなるので風防(ウィンドウスクリーン)は必須。





タープのポールを2本追加し眺望がさらにアップした。
強風ならタープを低めにして風を防ぐのがセオリー。でもロケーションが犠牲になる。

眺望と防風。

どちらを取るか迷いはなかった。





腹が減ってきたので食事の準備。
バーニャカウダのソースを作る。

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【バーニャカウダのソース】

材料:アンチョビフィレ缶とニンニク、オリーブオイル、バター、お好みで牛乳少々。

沸騰したお湯に皮をむいたニンニク丸ごと１つ分を入れる。沢山入れた方が美味い。
柔らかくなったらヘラなどで潰してアンチョビを油ごと投入。こちらもすりつぶす。
水気がなくなったらオリーブオイルを入れソース量を調整。
バターとお好みで牛乳を入れてしばらく混ぜたら完成。
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好きな野菜を生のまま食べられるので野菜不足になりがちなキャンプ食にもお勧めだ。





暗くなってランタンを点灯。
初フィールドとなったペトロマッスクスのHK500。
ポンピングがまだ不安定のままだか何とか使える。ポンプカップは早めの調整が必要だ。





日が落ちると急激に気温が下がった。
焚き火で暖をとる。隣の犬を連れたキャンパーさんから薪を戴いたので、それも使わせてもらった。
とても火持ちの良い良い薪だ。

その犬キャンパーさんは過去に何度もこのキャンプ場を利用していて、以前は直火も大丈夫だったそうだ。
今回薪だけ持ってきたら直火禁止になってて焚き火が出来なかったとのこと。
昼間イヌと少し戯れたりしたので、そのお礼？に薪を戴いたという訳だ。
犬と遊んで薪が戴けるのならいくらでも遊んであげたい。犬君はリードを外して自由にしてあげられないけどそれなりに楽しんでいた。

昔はハイシーズンでも1000円だったと言う。1500円でも十分安いと思うけど、値上げ率が1.5倍なので前から来ていた犬キャンパーさんには高く感じたようだ。

どう感じるかも人それぞれ自由である。

自由って素敵だ。

この日は自由に飲み食いして眠くなったので寝た。

時間も気にしないで寝る自由。

自由って素晴らしい。







翌日11時に撤収し隣にある温泉へ。
キャンプ場からも歩いて行ける。連泊するならキャンプ中に利用しても良いだろう。




露天もあり良いお湯。風呂上がりにビール、は飲めないのでノンアルコールで渇きを潤す。
不自由だけど仕方ない。
ここは自由の場所ではないから。





西湖湖畔を眺めながら自由を堪能できる「西湖自由キャンプ場」。
予約出来ないので混んでいる時は入場制限もあると言う。それでもこの自由と価格は魅力。

自由を謳歌したい人にお勧めのキャンプ場だ。